前回記事では、タマみるくのシステイン部分を主に解説しました。
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今回は、配合成分でも特徴的なオイルシーリングPPTについて詳しく書きたいと思います。
オイルPPT?
PPTとは、タンパク質を分解したペプチドです。
※タマミルク システイン編を御覧ください
PPTの端っこに油っぽいものをくっつけた形状。
こんな感じで髪に刺さったり、疎水部にひっついたり。
髪のダメージ部分は親水性なので、PPT側が馴染みがよく、食いつきます。
すると、ズラッと油分側が並んで油面となります。
なんかキレイに整う感じ。
これが、アルキルPPTなどの働き。
これを、ガッツリ進化させたものが、グローバルミルボンでおなじみ、
「SSVRシルク」
http://www.milbon.com/ja/global/
オイル シルク PPTとは
近頃の美容技術や知識、薬剤の進化、進歩に、大きく貢献しているというか、もう様様で足を向けて眠れないのが、spring-8っていうすっごい電子顕微鏡。
世界一強い光を作ることができる装置(今は2位なのかな)で、
顕微鏡でも望遠鏡でも、倍率を上げるほどに画像は暗くなります。
かんたんに言えば、大きく映すだけなら他の施設でもいいけど、暗くて見えないわけで、
強い光があるからこそ、大きくしたものを見ることができます。
光を集めることができるということは、レーザー光線なんかも作ることができて、
昭和だか平成だかの天皇さんの癌を、メスを入れずに焼き消滅させたとか。
要は、いろんな髪の超拡大画像とか、薬剤の浸透とかを見れる機械です。
ガンガン使いたいんですが、高額な費用がかかるのが難点。
一つ見るのに50万円くらいとか‥。
なので、儲かってるミルボン社が頑張って、いろんなものを見て特許をどんどん取ったりしてるわけですw
毛髪の棒状空洞化ダメージを発見したのもその一つ。
※画像はミルボンHPより参照
このダメージをしっかり埋める成分。
それが、SSVRシルク。
成分名は『イソステアロイル加水分解シルク』
グローバルミルボンといえばもう一つ、最新的な成分があります。
浮き上がり、荒れたキューティクルを整え、疑似キューティクルの構築。そしてコーティング。
ここに使われる成分が
「シルクリピッド」
http://www.aujua.com/products/smooth.php
ミルボン、シルク好きだね~。
そのまま図を拡大したので画像が荒いでえす。
アルキルのマッチ棒に似てるでしょ。
シルクPPTはβシート構造を持つことが多くて、
こんん分子配列をしています。
この、フィルム状のシルクPPTに油部分がくっついたのが、シルクリピッド。
ケラチンのαヘリックスと全然違う。
さっきのアルキPPTのマッチ棒の柄の部分。
あれはケラチンがモデルなので、あんな感じ。
スティック状のケラチンPPTの端っこに油分がある。
シルクは平面なフィルム状なんですね。
なので、毛髪やキューティクルの表面へ付着しやすい。
シルクリピッドのようにそれがズラっとならんで、キューティクルを包んでくれるんです。
成分名は『イソステアロイル加水分解シルク』
[st-kaiwa1]えっと‥SSVRシルクとシルクラピッド‥[/st-kaiwa1] [st-kaiwa5 r]どちらも同じものですね。[/st-kaiwa5]シルクPPTを、アルキルから進化させた感じで脂肪酸とくっつける加工をしたもの。
このSSVRシルクとシルクラピッドとミルボンが勝手に名付けた『イソステアロイル加水分解シルク』同様に、コラーゲンを加工した成分をコーセーが化粧品に配合して販売しています。
イソステアロイル加水分解コラーゲン
http://www.revirsia.jp/products/smooth_conditioner.html
この、イソなんたらシルクも、コラーゲンも、油溶性PPTというジャンルの、とある原料メーカーの製品で、ミルボン、コーセーの両社が開発したわけではない、どのメーカーも仕入れ、配合することができる原料です。
決して悪い成分ではなく、むしろ良いものなのですが、原料としては歴史は古く、ちょっとググれば実は、けっこうあちこちで使われてる成分です。
そして、イソなんたらそのシルクやコラーゲンを、超大幅に進化させた成分が今年、開発されました。(この記事が最初に書かれた2017年)
それが、タマみるくに高濃度・高機能で配合された
「オイルシーリングPPT」
オイルシーリングPPT
どうやら形的にはこんなイメージ…なのかな。
まだ新しすぎて、こういった図や資料、組成表なんかも公開されてないんです。
脂肪酸部分と、PPT部分のバランスが、アルキルや旧式の油溶性PPT(イソなんらたシルクやコラーゲン)とは大きく異なります。
脂肪酸部分が大きい。
ただ、これはあくまでPPT部分との比較イメージと言うだけで、分子量が大きいわけではなく、多くついてるイメージ。
脂肪酸部分が多いと、どうなるのか。
さっきと同じ図です。
毛髪表面にズラッと並んだ際に、油面が隙間なくキレイに整います。
ケラチンPPT部分は、上の図のように、毛髪に突き刺さります。
この、青で示したオイル部分がもっともっと大きくて、しっかりと油面がきっちり整列してくれるので、
シルクPPTのように、フィルム状に整ってカバーしてくれます。
なので、PPT部分はシルクである必要が無いんですね。
シルクにはない、きちんと髪に刺さるトゲ、マジックテープの凸側のように、髪に定着してくれます。
ちょうどこんなイメージですね。
シルクの場合は、このニードルがほぼ無いんじゃないかくらいにツルッとした、ただのテープをはるようなもの。
ケラチン系は、だから定着力が違います。
水に弱いPPT
PPTは実は、水に弱いんです。
化学的には塩という状態になっていて、水に解ける性質があります。
そこで、アルキル化などで脂肪酸をくっつけるんですが、
PPTの一部が油の性質を持ってるだけでは、やはりまだ弱い。
そこで、その油部分をより大きくしたのが旧式油溶性PPT。
その組織の大部分を油にしちゃったというのが、今回の新型です。
もう、水で洗い流しても、ちょっとやそっとでは落ちません。
水にさらされれば、油部分が水から逃げようとします。
すると、PPT部分が、逆にどんどん髪の中に押し込まれていきます。
濡れるほどに定着していく。
それもクリア♪
だって、PPT部分がしっかり毛髪に定着してますから。
それも、髪に馴染みの良いケラチンが。
この強力な成分が、
毛髪の棒状空洞化ダメージにしっかり充填され、シーリングします。
荒れたキューティクルに吸着し、キューティクル同士を接着。
油脂分が整い、毛髪をコーティング、シーリングします。
PPTを、より髪に吸着させるのは、タマコンの得意分野♪
こんな仕組みで、毛髪にしっかりと定着させます。
タマコンの浸透力も忘れずに♪
今回は、たくさん配合された贅沢成分のひとつ、
“オイルシーリングPPT”についての解説でした。
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